脳科学の新事実! 触覚が報酬系に関与していることが判明
どうも、Takiです。
今回は脳科学に関して面白い記事を見つけたのでご紹介します。
脳の報酬系を巡る新しい事実が解明されました。
・触覚と報酬系の関係
脳の報酬系の解明は、パーキンソン病や医学、バイオテクノロジー、医薬品、精神医学全般など様々な分野での研究に役立ちます。
今日神経科学者たちは、脳の報酬学習システムに関する一般的な見解を変える新しい発見を発表しました。
報酬学習は特定の脳の領域に限定されません。
そして脳は体性感覚野という触覚を扱う領域で、複雑な関連付けの学習を行います。
Randy Bruno、Clay Lacefield、Eftychios Pnevmatikakis、およびLiam Paninskiからなるコロンビア大学の神経科学研究チームは、Cell Reportsにこれらの調査結果を発表しました。
触覚を感じるとき、それは体性感覚野という脳の新皮質の一連の領域が働いています。
従来の神経科学的見解では、感覚野は脳内で比較的単純な機能を果たすと考えられていました。
感覚野は主に連合野に感覚情報を伝達するのに役立ち、次に関連領域は高度な処理のために前頭前野に情報を伝えます。
感覚野は、今までのところ、脳の報酬学習システムと関連がありませんでした。
研究者らは、神経活動のイメージングに使用される蛍光指示薬を利用可能にできるよう、人工的にDNAを導入したマウスを用いて研究しました。
人間に関する神経科学的研究を行うことに対する障壁と課題を考えると、げっ歯類は哺乳類の代用として研究でしばしば使用されています。
この研究では、マウスの体性感覚大脳皮質における樹状突起(神経細胞の枝状伸長)をモニターしました。
神経科学者たちは最初に暗くなった部屋で棒を見つけるようにマウスを訓練し(感覚的な仕事)、次に水を解放するためにレバーを動かしました(報酬)。
予想通り、体性感覚野の樹状突起は、マウスのひげが棒と接触すると興奮しました。
そして驚くべきことに、マウスが水滴の報酬を受けたときに同じ樹状突起が再び発光したということでした。
それからチームは棒を外し、訓練されたマウスに水の報酬を与えました。
さらに予想外のことに、訓練されたマウスの体性感覚野の樹状突起は、棒がない場合でも水の報酬を与えられたときに明るくなったということでした。
そして訓練されていないマウスでは、水の報酬によって体性感覚野の樹状突起は発光しませんでした。
これらの科学的観察により、体性感覚野が報酬系に関連していることが導き出されました。
・研究成果と今後
興味深いことに、この発見はいつか新しい神経伝達物質の発見につながるかもしれません。
脳の報酬経路に影響を与える化学物質は、動機づけにおいて大きな役割を果たし、そして報酬のある刺激に反応して動きます。
神経伝達物質は、他の神経細胞、腺または筋肉に信号を送るために神経細胞によって合成され放出される化学伝達物質です。
神経伝達物質の例には、セロトニン、ヒスタミン、オキシトシン、エンドルフィン、エピネフリン(アドレナリン)、およびドーパミンが含まれます。
この論文の主執筆者であるRandy Bruno博士によると、体性感覚野にはあまりドーパミンがありません。
Bruno博士は、体性感覚野におけるまだ発見されていない神経調節物質が、脳の報酬学習システムの他の領域におけるドーパミンと同様に機能すると推論しています。
博士は次にこの分野に研究を集中させる予定です。
ニコチン、アルコール、ヘロイン、コカイン、バルビツレートなど、最も中毒性の高い物質の中には、脳のドーパミン系を活性化するものがあります。脳の報酬学習システムでドーパミンのように機能する新しい神経調節物質の発見は、将来の薬物乱用や中毒に対処するための新しい方法を見つけるのに役立つかもしれません。
・所感
感覚野から直接快楽物質が分泌されるというのが面白いですね。
軽く調べたところ、脳の報酬系って脳全体に分布しているらしいです。
それ自体が驚きです(笑)
勝手に特定の領域でだけ行われているのだと思っていました。
もっと脳について勉強しようと思います。
それでは、また。